HOME 疲労の基礎知識 セックスと疲労の関係とは

セックスと疲労の関係とは

疲労が蓄積すると精神的にも余裕がなくなり、自覚はなくても軽いうつ状態に追い込まれることがあります。 その症状の一つとして挙げられるのが性欲の減退。

「セックスしたい」と言う気持ちが起こらないばかりか、パートナーからのお誘いにもその気になれなかったり、何とか行為に及んでも勃起しなかったりとその後の関係にも影響するような結果に終わることも…。

疲れると性欲が減退するのはなぜ?

性欲 副腎は腎臓の上にある大きさわずか3cmほどの臓器ですが、その働きは多岐に亘り、非常に大きな役割を果たしていることをご存知でしょうか。

「副腎」という名称から、腎臓を助けているのかな?と思われるかもしれませんが、実はまったく無関係です。

副腎の主な機能はホルモンを分泌すること。ステロイドと呼ばれる副腎皮質ホルモンとアルドステロン、コルチゾール、DHEA、アドレナリン・ノルアドレナリンの5種類がその筆頭とされています。

これらのホルモンは心身のバランスを保つのに不可欠なもの。中でもコルチゾールやアドレナリンはストレスを感じると分泌が活発になることから「抗ストレスホルモン」とも呼ばれています。

人体に備わったホメオスタシス(恒常性の維持)の働きによるものなのですが、ストレスにさらされ続けると今度はこれらのホルモンを分泌する内分泌機能がダメージを受けてしまいます。その結果体を防御することができなくなり、心身の異常が現れるのです。

また、DHEAは「ホルモンの母」と称されるほど、さまざまなホルモンの放出を促します。性ホルモンはもちろん、副腎皮質ホルモンやタンパク同化ホルモンなど50種類以上に影響を及ぼします。

健康・筋肉・ミネラルバランスの維持や脂肪の燃焼、性ホルモンの安定、果ては老化防止にも関わってくるというのですから、その重要性が推し測れるのではないでしょうか。

疲労は当然ストレスにも繋がります。 慢性的に疲れていると、自分でも気づかないうちに心身に負荷を与えてしまうことになり、ホルモンバランスも乱れてきます。 性欲が減退してくるのは人体の機能から考えれば、当然のことと言えるでしょう。

逆に性欲が亢進することもある!?

しかし、男性の中には疲れている時ほどセックスしたくなる、という人もいるのではないでしょうか。

これはアドレナリンが過剰に分泌されて、興奮状態になることから起きる現象です。 極度の疲労を感じると、遺伝子に組み込まれた「種の保存」本能が発動して、子孫を残そうとするという説もありますが、実際にはあまり関係ないようです。

また、少々露骨ですが「疲れマラ」という言葉がありますよね。 疲労によって副交感神経が働くと、末梢神経が拡張します。その結果、陰茎海綿体の平滑筋も緩み、勃起を抑制する機能が働かなくなるのです。

性欲のあるなしに関わらず起きるのが特徴で、男性にとっては悩ましいことかもしれませんね。

ちなみにバイアグラなどのED治療薬が効果を発揮する原理はこれとまったく同じ。平滑筋を強化する酵素を阻害することで勃起状態を作り出すのです。

セックスで疲れるわけ

セックスをするとスムーズに眠れる、という人がいる一方、「疲れるから、疲れているからしたくない」という意見も多く見られますよね。

男性は女性よりもセックスで疲労感を覚えたり、急激に眠くなるようですが、これにもちゃんと根拠があることをご存知でしょうか。

実は最も体力を消耗するのはセックスそのものでなく射精であると言われています。一説によると100m 全力疾走と同じぐらいとか、65kcalを消費するとか…。 俗に「賢者タイム」と呼ばれる放心状態に陥るのもこのためでしょう。

また、男性は射精する時にさまざまな脳内物質を併せて放出します。その一つがプロラクチン。

乳腺の発達や乳汁分泌に関係するホルモンですが、男性の場合は性的充足を与える働きがあります。

また、睡眠中に多く分泌されることもわかっています。逆を言えばプロラクチンが増えると眠気を催すということなのです。

思いやりの気持ちを持とう

疲れている時にはどうしても自分中心の考えになりがちです。パートナーの求めにも積極的に応じられず、「疲れてるから」とぶっきらぼうになってしまったり、ケンカになってしまったりすることもあるでしょう。

パートナー側から不満をあらわにされて険悪になってしまうのもできれば避けたいですよね。 そんな時こそ、きちんと話し合うようにしたいものです。

「疲れているから今日はできない」「挿入は無理だけど一緒に寝るだけなら」など、お互いに思いやりの気持ちを持って、歩み寄るようにしましょう。

でも、いざという時のために用意しておきたい

セックスと疲労の関係については何となくわかっても、やはりパートナーの求めには応じたい時もありますよね。 勃起障害が気になる場合は、専門医に相談することをおすすめします。

バイアグラを始めとするED治療薬は効果が現れるのに性的興奮が不可欠ですが、用意しておくといざという時にも心強いでしょう。 最近ではジェネリック版も登場していますので、より手に取りやすくなっています。