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疲労の仕組み・原因は体質にあった

疲労の仕組み・原因 例えば、会社の同僚の中にもやたら元気な人と病気になりやすい人がいると感じたことはありませんか?

同じような仕事をしているはずなのに、その違いはどこから出てくるのか、不思議ですよね。

実は、日頃から健康に留意していたり、運動を欠かさないなど、基礎体力の違いの他に、関係していることがあるのをご存知でしょうか。

疲れやすい体質って?

人体の水素イオン濃度を示すものをPH(ペーハーまたはピーエッチ)といいます。
7を中性とし、それより低ければ酸性、高ければアルカリ性となることは中学校で習いましたよね。
人間の肌が弱酸性と呼ばれるのは、角質に含まれる水分のPHが5~6.5くらいだからです。
また、血液を始めとする体液は常時PH7.35~7.4の弱アルカリ性に保たれており、免疫細胞が最も効果を発揮しやすいと言われています。
この状態の時は病原菌などに対する抵抗力が高く、疲労物質である乳酸の分解もスムーズに行われるため疲れにくくなります。
一方、PHが6.8になると酸性体質と呼ばれます。
酸性食品である肉や砂糖、脂肪分の多いものを日常的に多量に摂取していると、体によくないことは何となくわかるでしょう。
コレステロールや中性脂肪の増加により、血管が狭くなったり血液の流れが悪くなったりします。血液は栄養や酸素を運ぶだけでなく、老廃物の回収や乳酸の分解にも一役買っていますから、これが滞ってしまうと疲れやすくなるというわけです。

酸性体質・弱アルカリ性体質

しかし、実は医学的には酸性体質・弱アルカリ性体質といった言葉は存在しません。
人間の体には恒常性維持機能(ホメオスタシス)と言って、外部の環境に関係なく、体温やホルモンの分泌などを一定に保つ働きがあるからです。
たまに肉を多食したからといって、ただちに血液がドロドロになったりしないように、ある程度の偏りは数日で元に戻ります。
あえて酸性・弱アルカリ性体質というのは、日頃の食生活に対する戒めの意味が込められてのことでしょう。
たんぱく質や脂質は三大栄養素にも含まれていることからもわかるように、人間の体には不可欠なものですが、そればかりでは当然よくありません。
焼肉を食べる時には野菜もたくさん食べるように、と言われるようなものです。

老化だけではない、活性酸素のもたらす弊害

活性酸素が「体のサビ」と呼ばれ、老化の原因であることは現在ではよく知られています。
特に、体内の解毒を一手に引き受けている肝臓の機能を低下させたり、メラニン色素を作り出すメラノサイトを刺激するためシミやソバカスを増やしたりすることを考えると、できるだけ避けたいものです。
また、血液内の悪玉コレステロールであるLDLと結びついて血管に付着し、血流を滞らせたり血管を詰まらせることもあります。
もともとは活性酸素に派殺菌・消毒効果があるため、ある程度は人体に必要なものですが、それよりもよくない影響の方が残念ながら多いと言えるでしょう。
疲労のもととなるのもその一つ。
過度の労働などで活性酸素が多量に発生する状況では、処理が追いつかず、細胞機能の低下や組織の損傷などが起こり、身体的・精神的疲労の症状が起こるとされています。

脳ももちろん疲れます

脳も細胞からできているので、当然活性酸素の影響を受けます。
情報を大量に処理しなくてはならない時や過度のデスクワーク、激しい運動などによって発生した活性酸素によって脳細胞が機能低下を起こすと、自律神経の疲労を招きます。
疲れのため血の気が引いたり、めまいやふらつきを感じるのはこのためです。
骨や金属が度重なる刺激によって損傷を受けるように、自律神経もコントロールが乱れ、さまざまな症状が現れるのです。
気分転換や健康のために行う運動も、度を超さないように注意してください。

活性酸素を取り除くには

人間の体には、不要な余剰物質を排除する機能(スカベンジャー)が備わっています。
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)やベルオキシターゼ、カタラーゼやグルタチオンがこれにあたり、活性酸素を消去する酵素を作り出します。
この働きにより、疲労物質が生成されると、それを修復するための疲労回復物質も作られるのです。
休息を取ることで疲労回復は促進されますので、睡眠時間はしっかり確保することを心がけてください。
しかし、20歳を過ぎるとこのスカベンジャーを体内で作る能力が低下してきます。年齢とともに疲れやすくなるのはこのためでしょう。
サプリメントや食べ物などで補うことが必要になってきます。
特に、ビタミン類やポリフェノール、βカロテンは酵素を作り出すもととなるので、積極的に摂取するようにしましょう。

「疲れやすい」体質は確かにありますが、日頃の生活習慣や食事の偏りが多いに関係しているということも事実です。
それらを改善することによって、疲労をコントロールすることも充分可能なので、ぜひ生活全般を見直してみてください。