HOME 「心の疲労」がもたらすもの カウンセリングのススメ

カウンセリングのススメ

日本ではまだまだ特別なものと認識されているカウンセリング。 心の問題が体に影響を及ぼすようになるほど顕在化してから行くところ、と思っている人も多いのではないでしょうか?

ところが、カウンセリング先進国のアメリカではまったく逆。 心の健康を保つためにカウンセリングに通うのが当たり前になっています。

カウンセリング=心を病んだ人のためのもの?

カウンセリング 日本では「心を病む=弱い人」という考え方が根強く、悩み事を他人に話すことを「恥ずかしい」と感じる人が多いようです。 そのため心の問題を一人で抱え込んでしまい、やがて身体的な症状が現れてどうにもならなくなることも珍しくありません。 自殺者が毎年3万人を超すという異常事態も、こうした国民性が関係しているのではないでしょうか。

本来、悩み事や辛いことなどは信頼できる友人や家族にその都度相談したり愚痴として話すことである程度解消できるものです。 しかし、「こんなことを話したら迷惑ではないか?」「恥ずかしいことを言っているのではないか」という遠慮や考えすぎからそれができず、ためこんでしまう人が増えています。 確かに「空気を読む」ことが最優先とされるような友人関係では、深刻な話もしづらいかもしれませんね。

カウンセラーは神様ではない

よく勘違いされるのですが、カウンセラーと医師は根本的に異なります。 精神疾患やストレスによるさまざまな心身症に対して医師は投薬を中心とした治療を施します。

それに対しカウンセラーはそれらの原因となる心の問題に対応します。 最近では医師とカウンセラーがタッグを組んで治療に当たるのが一般的になってきていることをご存知でしょうか。 カウンセリングの重要性はそれほど注目されているのです。

しかし、カウンセリングは「受けさえすればすべて解決する」ものではありません。 心理学的手法を用いて、クライアント(相談者)がしっかりと問題と向き合うことで自分を見直し、自らの力で変化していく手助けを行うものです。 そのため、「こうしなさい」「そんなことではダメ」といったアドバイスもしないのが普通です。

自分と向き合うことが大切

カウンセリングとは極端なことを言ってしまえば「言いたいことを言う場」です。 野原に穴を掘って「王様の耳はロバの耳」と言うようなもの、と考えてみてください。 人間関係や社会においては、思っても口に出せないようなこと、相談できないことが多々ありますよね。そんな心の澱を吐き出し、受け止めてもらうことでストレスはぐっと軽減されるものです。

また、「自分が最も信頼できる自分」、つまり自信を得るためにもカウンセリングは有効です。 カウンセラーと話をしているうちに、自分が今現在抱えている問題の原因が意外なところにあることがわかったり、その陰にある寄り大きな問題に気づいたりすることもあります。

自分と正面から向き合い、心の中を探ることは、自分が本当はどうしたいのか、どんな自分になりたいのかとじっくり考えるきっかけにもなることでしょう。 ストレスを通じて自分を成長させる…カウンセリングの目的はそんな点にもあるのです。

自己管理のためにカウンセリングに通うアメリカのビジネスマン

カウンセリングが一般的になっているアメリカでは、自己管理の一環としてスポーツジム感覚で通うビジネスマンも普通に見られます。 ちょっとした心配事や悩みをまるで報告するかのように気軽にカウンセラーのもとを訪ねるのです。

彼らが日本の状況を知れば、カウンセリングなしでどうやって心の健康を保つことができるのか不思議でしょうがないかもしれませんね(実際、できているとは言い難いのですが…)。

セルフカウンセリングで上手にストレスを解消しよう

自分一人でできるカウンセリングとして効果が期待できるのが、自分を客観的に見つめる練習をすること。 日記をつけるのはそのよい例でしょう。 ただその日にあったことを記録するのではなく、起こったことに対する自分の感情の動きや対処についても書くようにしてください。

見直してみると自分がストレスを感じやすい傾向を把握できたり、行動と感情の関係について認識することもできます。 例えば、「こんなことを言われて腹が立った→なぜ腹が立ったのか」とその出来事について深く考え、分析することで自分自身の理解に繋がるのです。

また、不安や落ち込みの原因を特定する方法も、ちょっと勇気がいるかもしれませんが試してみるとよいでしょう。 今感じている不安について、「いつから」「どこで」「誰と」「何を」「どのように」の4W1H でより具体的に考えます。

そして、その出来事に対する「感情」「思考」「行動」「結末」を自分なりの結論が出るまで自分自身に問いかけるのです。 最近ビジネススキルの一つとして注目されている「質問力」に通じる部分があるかもしれませんね。 このように不安や不快な感情を明確化するだけでも、ストレスはかなり軽快するものです。

もちろん、実際にカウンセラーと話をしてみるのもよいでしょう。 まずは自分の心が弱っている、と受け入れてあげるようにしてください。 それがストレス対策の第一歩です。