HOME 「心の疲労」がもたらすもの 更年期と疲労の関係

更年期と疲労の関係

更年期障害の症状の一つとして「うつ状態」が挙げられます。 これはうつ病とは異なるのですが、内容がよく似ているためこのように表現されます。

また、うつ病と更年期障害を併発することも実は珍しくないのですが、区別しにくいために見過ごされてしまう危険があります。 また、慢性疲労症候群の症状とも混同されやすいという厄介な面もあるのです。

更年期障害でなぜうつになる?

更年期障害 最近では女性だけでなく男性にも起こるとされている更年期。 この時期、ホルモンバランスの変化によって体に表れるさまざまな症状を総称して更年期障害と呼びます。

女性は程度の差はあっても、閉経を挟んだ約10年間に亘って悩まされることが多く、時には日常生活が送れなくなるほど重症化することもあります。 一方、男性ははっきりとした目安がないばかりか女性よりも長期間に及ぶとされています。早い人なら30代後半から、一般的には40代から50代の半ばごろまでおよそ15~20年間と言われています。

うつ病とは、別項でも挙げたように脳が疲れ切ってエネルギーが極端に低下することで発症すると考えられています。 脳から発せられる体の各部や神経への命令がうまく伝わらなくなるために身体・心の両方に弊害が起こるのです。 更年期は体のバランスを保つ働きを持つホルモンのバランスが崩れることが最大の原因。 どちらも命令系統がうまく機能しないという点では同じかもしれませんね。

慢性疲労症候群とうつ病

慢性疲労症候群は比較的新しい疾患であるためか、認知度も低く、うつ病との区別は困難であると言われています。

最大の違いは、慢性疲労症候群の場合、「疲れやすい」以前に何もしていなくても疲労感が常にあるため、体を動かせなくなるという点です。 また、休養しても好転しないことが多いようです。

更年期障害同様、うつ病との併発も見られますが、抗うつ剤の投与により両方が軽快したというケースもあります。

性欲も重要なチェックポイント

人間の三大欲求である「睡眠欲・食欲・性欲」。 うつ状態に陥るとこの欲求すらも減退することはよく知られていますよね。 更年期障害や慢性疲労症候群にも見られる症状ですが、特に自覚しやすいのが性欲に関することではないでしょうか。

例えばパートナーに誘われてもその気になれなかったり、男性なら勃起障害などで行為ができない…セックスそのものに興味がなくなってしまうこともあるでしょう。 そんな時に無理してセックスをしてもうまくいかないであろうことは想像がつきますよね。

結果、それがまたストレスとなり、うつ状態に拍車がかかってしまうことは充分考えられます。 パートナーと楽しむためのセックスが苦痛になってしまっては本末転倒でしょう。 精神的に不安定な時は、人肌を感じるだけでも落ち着くもの。セックスにこだわらず、「触れ合うための時間」ととらえてみてはいかがでしょうか。

勃起障害がストレスとなるようであれば専門医で治療を受けるようにしましょう。 もちろんうつ病であっても必要であればバイアグラなどの治療薬を処方してもらえます。

また、バイアグラは勃起障害を改善するだけでなく男性ホルモンを増やす効果もあることがわかってきています。 いずれは更年期障害の治療に投与されるようになるかもしれません。 ジェネリック版も発売が開始されたので、より期待できそうです。

更年期と疲労は関係がある?

ホルモンバランスが崩れるということは、自律神経の乱れに繋がります。 更年期障害と呼ばれる症状のほとんどが自律神経失調症と共通していることからも明らかでしょう。 エネルギーを生み出す働きが衰えるわけですから、疲労や倦怠感を感じるのは当然とも言えるのです。

慢性疲労症候群やうつ病もそうですが、体調がよくないために「何もできない」「怠けている」と自分を責めないようにしましょう。 「今は仕方がない」と現状を受け入れることが大切なのです。

また、改善のためにはいくつかのポイントがあります。 例えば、起きたらやや熱めのシャワーを浴びること。42度くらいがよいでしょう。 その後、手足の先だけに18度程度の冷水を浴びると副交感神経が刺激され、スッキリ目が覚めます。

疲れているからと言って、いつまでも寝ていたり不規則な生活を送っていると自律神経はさらに乱れてしまいます。就寝・起床や食事の時刻など、できるだけ生活パターンを一定にするようにしましょう。 睡眠と休息の時間をしっかり取ることを心がけてください。家事や仕事のペースも少し落とすとよいでしょう。

最も有効なのは他人のサポートを受けることです。 友人に話を聞いてもらったり、家族に用事を手伝ってもらうなど、一人で抱え込まないようにしてください。 真面目な人ほど他人に頼ることを良しとせず、症状を悪化させてしまう傾向があります。

しかし、疲労困憊の時には割り切るようにしましょう。 周囲の人も、決して悪くとらえたりはしないはずです。